親父の日 落ち着かない 2020.3.17

息子が突然連絡をよこした。「後輩が地元で写真展をするから、一緒に見に行かないか」と。息子に前回会ったのはいつだったのか、正直言って思い出せない。もう何年も経っている気がする。会ったのは、たぶん年末に近い時期だったと思う。しかし、その日は出かける準備をしている最中に突然やってきたので、立ち話程度しかできなかった。年が明けて1月になれば、長女の子どもの誕生会が東京で予定されている。そこで会えるからと思っていた。ところが、誕生会当日になって息子はインフルエンザを発症したそうで会うことはできなかった。もう、2,3年経つのだろうか。

f:id:chamokichi:20200317090848j:plain

今日は息子が帰ってくる。なんだか落ち着かない。緊張する。複雑な気持ちだ。家を暖かくして、何をしたらいいのか時間を持て余して結局スキーの手入れをした。順番にすべてのスキーを引っ張り出してトップコートのメンテをした。何も考えずに手を動かす。これが一番落ち着く。

f:id:chamokichi:20200317090929j:plain

自動車のボディー磨きに使うスクラッチクリーンでスキーのトップコートを磨いた。汚れや傷が少なくなって、びっくりするほど綺麗になった。

f:id:chamokichi:20200317090956j:plain

スキーのトップコートをメンテするにはコンパウンドが入った自動車用のワックスはとても有効だと感じた。そんなことに気持ちを向けていると車が停まる音が聞こえ長男が顔を見せた。

f:id:chamokichi:20200317124341j:plain

髭をはやし、いかにもカメラマンという風だった。聞きたいことや話したいことが後から後から頭に浮かぶが、ことばにはならなかった。ただ、今の生活に満足していること。学生時代に学んだことを行かして活き活きやっていること。仕事はチームで取り組んでいて自分はリーダーを務めていること。将来は故郷に帰って生活をしたいと考えていること等は聞くことができた。目的だった写真展にも行ったが、後輩である主催者本人に会うことはできなかった。お母さんらしき方が電話連絡を試みたが、それもつながらずとても残念そうにしていた。

f:id:chamokichi:20200318092103j:plain

お昼は近くのラーメン店に出かけた。翌日、雪の写真が撮りたいというのであちこち下見し、スキー場に行くことに決めた。夜はスーパーのお惣菜をつつきながら時を過ごした。数年前、立ち話をしただけで別れたことを心のどこかで引きずっていたようだ。少し心が軽くなった気がする。翌日使いたいからというので、私の登山靴と軽アイゼン、登山用ソックスを用意しながら、安全と幸せを祈った。次に会うときはお互い何をしているのだろう。

 親父 長男 里帰り ぎこちない会話 写真家 写真展 スキートップコートメンテ 惣菜 外食